まずは酒に御用心
あちこちで用事を済ます間を縫って、年賀状を書く。28年間慣れ親しんできた名前で出す最後の年賀状になる予定なので、気持ちをこめて書く。
夕ごはんを食べたあと、恋人(予定夫)は夜警団へと出かけて行った。町内を練り歩き、「火の用心」と言いながら拍子木を打ち鳴らす、あれである。
きっと飲まされるだろうとは腹をくくっていたけれど、深夜2時頃になって帰ってきた恋人は、泥酔状態。どろどろに酔っ払って正体をなくし、もはや前後不覚である。これでよく無事に帰ってこられたものだと、妙なところに感心する。
夜具に粗相されては困るので、正体をなくしているのをいいことに、床に新聞を敷いて、そこで寝てもらうことにする。案の定、夜中に何度もえずくので、そのたびに飛び起きて看病する。当の本人は、そんなこととは露知らず、青白い顔でまた眠りに落ちる。なんとも無防備である。
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